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NK総合建築株式会社 スタッフブログ
東京都練馬区で新築・リフォーム/設計・施工の会社、NK総合建築株式会社です。 当社の施工物件やお役立ち情報、スタッフの日々の出来事などご紹介していきます。
戸建て住宅リノベーション 耐震補強、沈下是正
こんにちは、営業企画の西です。
今年も梅雨時期になりました。
雨続きになると洗濯モノが乾きづらく困りますね。
リフォーム相談のお話をしていると【室内で洗濯物を干したい】というご要望をよく聞きます。
浴室乾燥機や洗濯機一体型ガス衣類乾燥機などの設備的な解決方法や、
室内物干しで対応する、などいくつか方法がありますので興味のある方はご相談下さい。

天井取付、昇降型の物干し
室内物干し埋め込み型
使用していない時は天井に埋め込み型になるものが人気です。

定番はこちら
室内物干し吊り輪型ホスクリーンSPC
天井から吊り下げる吊り輪型の金具で物干し竿を保持します。
使わない時は吊り輪金具は棒ごと取れるので室内のイメージを損なう事はありません。



さて今日は昨年リフォームさせて頂いた戸建て住宅のリノベーションについてご紹介致します。

こちらは建物が傾いている(沈下)ことをなおす、耐震補強したい、などのご要望を柱に木造2階建て住宅の1階部分のリノベーション計画を練りました。
(2階は当面そのままで後日計画)
工事前の写真はこちら、賃貸へ貸していた後しばらく使われていなかったようです。
ビフォ (1)

ビフォ (2)

ビフォ (3)



現地へ行ってみた測ったところ建物の傾きは予想以上に酷く、建物の端と端の約10m程度で10cm越えの沈下がありました。

中古住宅の場合よく目安となるのは3/1000位は許容範囲と考えられるので、10mですと3cm位ならばそれなりにあるかと。
実際の所、全く平坦な住宅の床というのは私もあまり見たことがありません。
6/1000位でギリギリでしょうか。よくある長方形の6畳のお部屋で長い方の面がだいたい3.5mです。
その左右で比べて2cmということですね。
これくらいでも敏感な方は傾きを感じる勾配だと思います。

絵で描くとこんな感じです。

アンダーピニングイメージイラスト


今回はその数値をはるかに越えてきているのでかなりな勾配となってしまっています。
私も立って歩いてみて相当な傾きを感じます。
実はこちらの建物の周辺は川の近くの土地で地盤が緩く沈下の発生しやすい土壌でした。
立っているだけで少し気分が悪くなる位ですし、それだけ緩い地盤の上に建物がのっかっている訳ですから地震の際の倒壊も心配です。
どれだけ丈夫な建物を建てても建っている場所がユルユルだとイザ大地震の際には建物は大きく揺られ損壊も大きくなってしまいます。

今回、傾きの修正はお客様手配の専門業者に手配されるとの事でしたので、工事は沈下修正の業者さんとコラボすることになりました。

作戦としては、
1階内装部分スケルトン解体(NK総合建築)→沈下修正(専門業者)→1階全体リノベーション(NK総合建築)
という感じです。工事の間、お客様は2階に住んでいてもらいます。



内装解体をするとこんな感じに。
解体後

基礎や土台柱という主要な構造部分を残して壊しました。
30年以上前の新築なので耐震対策はほとんどされていませんでした。
参考までに、これから大き目のリフォームや耐震補強を検討される方はまず第一歩として2つの年度を基準として考えると良いと思います。
2つとは1981年と2000年の建築基準法改正のタイミングです。
今回は主旨が違うので概要だけですが、1981年(概ね40年以上前の建物)は現在に比べ法律が厳しくなく、その分建物が脆弱である可能性が高いです。例えば、基礎に鉄筋が入っていなかったり、構造強さのバランスが重視されていない、部材と部材をつなぐ金物の指定がない、などがあげられます。
いくつかの震災を経て2000年の改正で上記のような部分も規制に盛り込まれ、その後の震災で効果も実証されています。
その後も技術はどんどん進化していますが、建物の耐震について考える時には重要なポイントとなります。
1981年以前の建物は危険度が本当に高いので政府や地方行政としても積極的に補助金などを設定して対策を推進しています。
大き目のリフォームをされるのであればしっかり耐震設計も含めて計画をされる事をお勧め致します。
2000年以前の建物の場合、ある程度対応されている建物もあれば、補強に偏りがあったり、補強されていても的が外れていたりと、建物により状況が異なるので、まずは耐震診断で状況を確認して進めていきたい所です。

今回は主要構造体の接合金物と外周囲の壁補強を軸に計画しました。
実際解体して見たところ、接合金物は全く使用されていませんでした(ノ_<)

これは取付後の写真
耐震金物
柱と梁の交わる角の部分に小さい金具がついているのが分かるでしょうか。

上だけでなく、下の方も大切です。
柱と土台を連結します。
耐震金物2

阪神淡路震災の時にはこの金具が必須ではありませんでした。
その影響もあって、建物倒壊に直結してしまう柱抜け、柱の倒れが散見されたと言います。

木造住宅の場合、基本的には、どの程度強い壁(耐震壁)が使用されているか、耐震壁それぞれの強度はどうか、その配置バランスはどうか、という部分を中心に考えます。

今回は壁の補強の為、外周囲に構造用合板を張りました。
耐震合板補強 (3)

構造用合板という耐久性の高い板を土台、柱、梁、という建物の主要な骨組みに連結をさせます。
足元から頭のはるか上までわたるとても長い板になりますが、1枚板で覆うのが基本です。

これは搬入時
耐震合板補強 (1)
とても大きい板だというのが分かると思います。
大工さん用語では(サントー板)などと言ったりします。3尺(約91cm)かける10尺(約3m)の大きさなのでサンとう(十)です。
厚みにもよりますが素人1人では持てないです。

ちなみに構造用合板というのJASの規定をクリアしている製品の事です。
強度、耐水性、有害物質制限、などとても細かい規定があるんですよ。
このスタンプに情報がつまっています。なんとなく見た事あるでしょうか。
耐震合板補強 (2)

ちょっと話が長くなりそうなので今回はここまでとさせて頂きます。

次回は建物の沈下修正(アンダーピニング工法)の様子などもお届けしたいと思います。

それではまた!







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